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第一棚 避妊と哲学 〜青木淳悟(作家)〜





■今回のお客様■




青木 淳悟 (あおきじゅんご)

■プロフィール■
1979年埼玉県出身。早稲田大学文学部卒。
2003年『四十日と四十夜のメルヘン』で、
第35回新潮新人賞を受賞。
2005年、第27回野間新人賞受賞。


特徴は、「常に半笑い」。

Amazon 『四十日と四十夜のメルヘン』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4104741019/249-8785398-1443520

読売新聞 本よみうり堂
http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20050819bk02.htm



さて、第一回目のゲストは『四十日と四十夜のメルヘン』(新潮社)の作者であり、
「トマス・ピンチョンが現れた」とまで謳われる若手実力派作家の青木淳悟氏(26)。

が、永田王が対談の日にちを一日間違え、1時間の大遅刻。
タクシーをぶっ飛ばして待ち合わせ場所の駅に着いたはいいが、歩き出した途端に即迷子、と
初回からハプニングの連続。やる気あんのか。


そんな感じで、終始全く緊張感のない対談となってしまった
第一回「本棚巡礼」、さっそくスタート!




■ 2005年9月某日、都内某所にて ■

 対談開始直後、カバンからティッシュを取り出そうとして、
 間違えてコンドームを出してしまうというドッキリをぶちかます永田王



(ゴソゴソ)「…あれ、コンドームが出てきた…」


 永田王の手にはコンドーム。(しかも束になってる)


青「…ええー…!?」(←ドン引き)

王「アハハハハハ!!(ビックリしすぎて笑ってごまかす)いや、今、普通にね、ティッシュだと思って…」

青「ありえねー(笑)」

(切り離して青木氏に渡す)「あげるよ。はい」

青「くれんの?」(素直に受け取る)

王「…あー超ビックリしたー」

青「…これ、並べといていい?」



 突然、青木氏が机の上に置いてあったタバコや携帯の横にコンドームを配置し始めた。
 その様子を見て、「わあ。四角いねー」と適当な感想を述べる永田王。
 更に、「なんか、新しい自分を発見しちゃったよ…」と意味不明な発言をする青木氏。
 本当に大丈夫なのか、この二人(主にメンタル方面)。
 序盤からいきなり不安な展開。




<青木淳悟の本棚チェック!>(※写真が無くてすみません)

『国盗り物語』、『燃えよ剣』等、司馬遼太郎の時代小説50冊近く。
(中学のとき読んでいたらしい)

佐野眞一 『東電OL殺人事件』
(青木氏が学生時代ゼミの授業で書いた脚本が、この事件を題材にしたものだった)

『アンネの日記 完全版』
(青木氏曰く「すげーおもしろい!」)

福永武彦 『現代語訳 古事記』
(『クレーターのほとりで』のヒントとなった古事記)

『スポック博士の育児書』 『図解 安心安産』
(この2冊がすごい謎)

『新しい歴史教科書』(扶桑社)


文学作品は…

深沢七郎 『甲州子守歌』、『盆栽老人とその周辺』、『笛吹川』、『楢山節考』、
『庶民列伝』 、『言わなければよかったのに日記』
(青木氏の好きな作家は、深沢七郎)
(他にも、夏目漱石、芥川龍之介、井伏鱒二、川端康成、筒井康隆など)

高橋源一郎 『さようなら、ギャングたち』、『日本文学盛衰史』 
保坂和志 『季節の記憶』 村上龍 『テニスボーイの憂鬱』

世界文学は…

ドストエフスキー 『罪と罰』 フランツ・カフカ 『アメリカ』
ヘミングウェイ 『日はまた昇る』、『全短編』  ガルシア・マルケス 『百年の孤独』
カポーティ 『冷血』 ボリス.ヴィアン 『うたかたの日々』 
アゴタ.クリストフ 『悪童日記』 マーク・トウェイン 『ハックルベリイ・フィンの冒険』 
ヴォネガット 『スローターハウス5』 ジョーゼフ・ヘラー 『キャッチ=22』

マンガはほとんど売り払ってしまったらしく、最後に残ったのが
『ジョジョの奇妙な冒険』、『風の谷のナウシカ』、『めぞん一刻』。




■ 『四十日と四十夜のメルヘン』 ■


王「『クレーターのほとりで』の最初のところ(獣の女たちが人間の男と夫婦となり、集落を作っていく場面)
  すっごい面白くてさあ、もう夢中で読んだよ」

青「え、ほんとに」

王「『四十日…』も、(日記が)すごい断片的に続いていって、最後の方とか、日付とか関係なくなってくるじゃん。
   超面白かった。新しいなあって思って」

青「や、あれを面白いって言う人、あんまいない…(笑)」

王「うそー?(笑)…なんか、なんだろう、漫画みたいっていうか…、いや、漫画っていうか、映像的な感じで見えた。
  関係ない映像がパッパッパッパて続いて、それがいつのまにかまとまってる、みたいな」

青「…うん、まあ、俺ももうあんま覚えてないけど…(笑)」

王「忘れんなよ!(笑)」

青「周りの評判は相当悪かった」

王「そうなんだ」

青「うん」

王「そういや、『クレーターのほとりで』の最後に『今日人類がはじめて木星についたよ』って書いてあって、超笑った。
  『なに言ってんだよ!』て思って(笑)」

青「そっちの笑いなんだ。『ありえねー!』て(笑)」

王「『あーやったよ、この人!』て(笑)」

青「あれはある意味狙ってるっていうか、ありえないものを書きたいっていうのがあったから…。
  笑ってもらえるっていうのは嬉しい…」

王「でも、なんか青木君のは文学文学してるけど、どっかで「…なんちゃって☆」みたいなとこあるじゃん」

青「ああー…。くだらない感じの方が…重々しい『文学』っていう感じよりはいいかなって」

王「新潮だし、表紙とかああいう感じだし、ほんとに純・純文学!みたいな感じで捉えられがちだけど、実はね」

青「新潮に応募したのが間違いだったかな…(笑)」

王「だって、(新人賞受賞を)聞いた時ビックリしたもん。『新潮かよ!何書いたんだろう…』て(笑)」


◆ ◆ ◆  ◆ ◆ ◆  ◆ ◆ ◆  ◆ ◆ ◆ 


王「青木君は、やっぱり基本はメルヘンなのかな。ファンタジーだよね。日常だけど、ファンタジー」

青「あ、うん。それ結構近いと思う。今やってるやつに」(青木氏は、現在新作を執筆中)

王「日常SFみたいな?」

青「うん」

王「ごくごく普通なんだけど、なんか『あれ?』ていう…その『あれ?』ていう感覚の表現の仕方がすごい独特。
  日常の中に『あれ?』ていう感覚が入り込んでるっていう表現は、結構パターン化されてる感じあるんだけど、
  (青木君の作品は)そのパターンに全然あてはまってなくて。本当に純粋に『え、何これ?』て読んでるこっちも迷い込んじゃう」

青「…勉強になります」(突然頭を下げる青木氏)

「(チョー困惑)え、何言ってんの?」

青「ファンタジーとかゆっちゃおうかな、胸に」(と、自分のTシャツを指す)

王「意味わかんないんだけど。『ファンタジーとかゆっちゃおうかな』て(笑)」

青「いや、(Tシャツに)ロゴとか入れちゃおうかなって…(笑)」

王「ファンタジー青木…」

青「『ファンタジーです』」(名刺を差し出す真似)

王「そういうビジュアル的なことされても、(文章じゃ)わかんないから!」

青「補っといてよ(笑)」

王「(差し出しながら)って書いておくよ(笑)」





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表紙にモドル










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